命のバトン おじいちゃん旅立つ
僕の父方のおじいちゃんが亡くなりました。
享年94歳。
大正、昭和、平成、令和と、
4つの時代を生きました。
太平洋戦争の時は、
フィリピンへ出兵もしています。
絵を描き、
短歌や俳句を新聞社に寄稿し、
94にして入院する事もなく、
自宅で就寝し、
そのまま老衰で亡くなりました。
大往生って言っていいでしょう。
人の死に財布事情を勘案するのは不謹慎ではありますが、
親族にも、
税金を納める我々国民にも、
モデルケースとなるような最期でした。
子供の頃おじいちゃんに教わった将棋、
小学生の頃、
後の東大卒で官僚となる学年一の天才を負かした事は、
僕の一生の誇りです!笑
昨年ひ孫を見せに行ったとき、
是非健太にもらって欲しいと懇願したおじいちゃんの描いた絵、
僕は心に焼き付けておくと、
もらわなかったけど、
あそこまで言うならもらってあげればよかった。
されど、全く後悔はありません。
いつ亡くなるかわからなかったので、
今年のお正月にも会いに行きました。
死にゆくじいちゃんと生まれてきた子。
このコントラストの画こそ、命のバトン。
時折みせるしかめっ面。
おじいちゃんそっくりです。
こうして命は継がれ、
先祖代々の遺伝子が生き続けていくのですね。
こんな日の献杯ワインはこちら、
樹齢120年以上のブドウ木から作られる、
『リチャード・ハミルトン センチュリオン シラーズ』
と思ったのですが、
家で1人空けるワインではないなと考えを改めました。
これは近々改めて開けたいと思います。
そこで告別式の本日は、
『バル・コンデ・バルディエール・クリアンサ・DO.ウティエル・レケーナ2012』
こちらは樹齢40年程度のヴィエイユ・ヴィーニュ。
ヴィエイユ・ヴィーニュとは古いブドウ木の事です。
古いブドウ木から実をつけるブドウは減りますが、
その分ブドウは複雑味が増すと言われています。
鮮やかな赤紫色。
ブラックチェリーのアロマ、
そこに胡椒のスパイシーなニュアンス。
柔らかい口当たりにベリー系の果実味に大きくなる酸、喉まで焼き付く様なスパイシーさ、
タンニンはこなれている。
脂質の多い牛肉と合わせたいかな。
おじいちゃん…
って感じのワインではないですわな笑