進退を決する
いつから僕はこんな弱々しくなったのか。
僕は昔から一発はないものの、
フィジカルで削り、終盤で自分のペースにして消耗戦を僅差で制するのが持ち味だったはず。
ここ最近は階級を落としたというのに逆に削られているではないか。
なぜこんなか弱くなってしまったのか、
思い当たる節はある。
ウェルター級時代の僕は、
１日ゆで卵１０個、
お肉は1食２００ｇ以上、
起床時、
トレーニング前後、
就寝前にプロテインにアミノ酸、
そんな如何にもアスリートというか格闘家というか、
そんな感じであった。
しかし、色んな健康書物を読み漁り、
たどり着いたのが、
『フィットフォーライフ』
であった。
その影響を強く受け、
今まで摂取しない時間があると恐怖観念すらあったタンパク質至上主義を、
あっさりと卒業してしまった。
朝はフルーツから生きた酵素たっぷりの水分だけを摂取。
午前はデトックスの時間。
お昼はたっぷりの野菜サラダにわずかな玄米に納豆におかず少々。
（ここでももちろん動物性脂肪は控えめ）
そして夜はワイン。
意識高い系女子かよ！？笑
せっかく動物性脂肪とるならフルボディの赤ワインの時に（笑）
僕はみるみる筋肉を失い体重を落としましたが、
格闘技は階級制。
体重を落ちたら下のクラスでやればいいだけのこと。
もともと無理に筋肉をつけるより、
骨格の大きさがパワーなんじゃないかとう理論にいきつき、
もともと骨格の小さな僕は、骨格だけで戦った方がいいのではないかと、
急激に体重を落とし過ぎたのかもしれません。
そしてまた『月一健太』という短いスパンは、
試合に一番の状態をもっていくピリオダイゼーションのコンディショニングを否定するものでもありました。
これはいつ何時誰の挑戦でも受ける猪木イズムだと思ってましたが。。
今回の敗戦直後、
引退を決めました。
負けても悔しいどころか清々しく、
内定していた次戦の契約書にはまだサインはしませんでした。
このままダメージを理由に辞退するつもりでした。
引退の意向は会長やセコンド陣、
そしてサポートして下さっていたスポンサー様方にも告げました。
キックボクサー卒業後のセカンドライフ、
不安はあれ、どどこかワクワクもしていました。
もうキックは十分やったっしょ。
ところが時間が経つにつれ、
沸々と悔しさが湧き上がっているではありませんか。
自分自身悔しかったし、
僕の弱々しい姿を見てショックを受けた方々に、
申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
間違いに気づいたなら修正すればいい。
人生はトライ＆エラーだ。
フィットフォーライフは確かに健康的でダイエットに最適！
身をもって実感しましたし、
食事サポートの仕事でクライアントさんも見事にダイエット成功されてましたので、
この健康ダイエット理論に確信をもっています。
しかし栄光を掴むためにあらゆるものを犠牲にするのがアスリートなのかもしれません。
（もちろんドーピングはダメですよ。）
フィットフォーライフに辿りつくのは早過ぎた。
プロフェッショナルシスト。
ぶっちゃけ全然ナルシストでなくなりました。
へんな本を読み過ぎました。
『嫌われる勇気』
（良書です）
人前に立って戦う格闘家のくせに、
人にどう思われようとあまり気にしない様に務め、
本当に気にならなくなりました。
ただたんに歳をとっただけでしょうか。
トライ＆エラー
格闘技人生最後の思考錯誤です。
もう一回、
褐色のナルシストに戻ってみようかと思います。
（褐色は関係あるかわかりませんので焼くかはまだわかりませんが．．．）
という事でやめていたプロテインも復活しました。
フルーツだけの朝食の代わりにまたバカみたいにゆで卵食べます。
オナラ止まらなかったらごめんなさい。
まだダメージが酷いのでキックのジムワークは限られますが、ウエイトトレーニングは早速やってます。
そしてここ数年続けてきた３６５日ワイン生活もやめようかと思います。
「ワインを知ろうとするには人生はあまりに短い」
という僕の格言を唱え続けていましたが、
格闘技人生は短いので、
（僕は長かったか。）
今後は週に２，３回、
（結構飲むやんとかは言わないで）
家族みんなと揃ってのお食事の時や、
気の知れた方々とご一緒した時に、
その分いいワインを飲もうと思います。
（単なるワインライフの選択かよ）
長くなりましたが、
結論、
まだまだやります！
うまくいかなかったらやり方を変えてみる！
人生はトライ＆エラーだ！
褐色のナルシストに戻った健太に期待して下さい！
（褐色になるかは分かりませんが）
